やっと暖かくなってきたと気を許せば
また寒さが戻ってきた
 
三寒四温とはうまく言ったものだ
 
 
 
昨夜は一晩中こころを旅していた
 
 
旅から戻るたびに雨音が耳に入ってきて
 
それが何度も続いた
 
 
 
カーテンの隙間から
ほんのりと光がもれだしてきたので
 
朝だとわかった
 
 
半分ほど開けたカーテンの向こうに
音の姿を確認した
 
その瞬間
外の世界とつながった──
 
 
 
 
昨日とは打ってかわり
今日はとても冷え込む
 
シャツを重ね着して
片付けたばかりの上着を思い出す
 
 
白く薄暗い雨空の下
ひときわ目をひく道端の郡仙
 
 
狭い世間の片隅にあった
広大無辺の悠久の世界
 
 
天から舞い降りてきたのだろうか
それとも
だれかがそっとお招きしたのだろうか
 
2ヶ月前から
そこに寄り集まっていらっしゃる
 
 
 
そのお姿は
いつにもまして微笑んでいるようにも
 
私には見えた──
 
 
 
 
 

壬寅 春分前三日
KANAME

 
 
 
やっと暖かくなってきたと気を許せば
また寒さが戻ってきた
 
三寒四温とはうまく言ったものだ
 
 
 
昨夜は一晩中こころを旅していた
 
 
旅から戻るたびに雨音が耳に入ってきて
 
それが何度も続いた
 
 
 
カーテンの隙間から
ほんのりと光がもれだしてきたので
 
朝だとわかった
 
 
半分ほど開けたカーテンの向こうに
音の姿を確認した
 
その瞬間
外の世界とつながった──
 
 
 
 
昨日とは打ってかわり
今日はとても冷え込む
 
シャツを重ね着して
片付けたばかりの上着を思い出す
 
 
白く薄暗い雨空の下
ひときわ目をひく道端の郡仙
 
 
狭い世間の片隅にあった
広大無辺の悠久の世界
 
 
天から舞い降りてきたのだろうか
それとも
だれかがそっとお招きしたのだろうか
 
2ヶ月前から
そこに寄り集まっていらっしゃる
 
 
 
そのお姿は
いつにもまして微笑んでいるようにも
 
私には見えた──
 
 
 
 
 

壬寅 春分前三日
KANAME